12月になると、街の雰囲気がクリスマス気分になって子どもたちもウキウキしてきますね!
子ども時代は、サンタクロースの存在を信じることができる貴重な時期です。
目に見えないものを信じる経験は、想像力を養うことにつながります。
想像力があれば、危険から身を守ったり、良好な人間関係を築いたりするために大きな力になります。
今回は、クリスマスの読み聞かせにおすすめの絵本をご紹介します。
実際に読み聞かせをして、子どもたちの心に響いた絵本を紹介します。
「うまやのクリスマス」 マーガレット・ワイズ・ブラウン 童話館
なぜクリスマスを祝うようになったのかを教えてくれる絵本です。キリスト誕生の物語ですが、宗教色を感じさせるものではなく、文章も絵も現代的なので安心して読めます。多くの動物たちが見守る表情が穏やかで美しいです。新しい命の誕生が厳かに描かれています。
「子うさぎましろのはなし」 佐々木たづ ポプラ社
クリスマスに子うさぎのましろは、サンタクロースからプレゼントをもらったのに、また欲しくなります。そこで体を黒くして黒うさぎになります。サンタクロースからもらったのは種でした。しかし、ましろは白うさぎに戻れなくなってしまいます。後悔した ましろは、種を土に埋めていつかサンタクロースに返そうと考えます。そして種は芽を出し・・・
ましろの後悔に心を痛める子どもたちも、最後は自分の事のように安心するでしょう。
シンプルな色鉛筆の絵で、物語に集中して読むことができます。
「ビロードうさぎ」 マージェリィ・ウィリアムズ 童話館出版
クリスマスにぼうやに贈られたビロードうさぎ。子ども部屋にはたくさんのおもちゃがあって、動けないうさぎは他のおもちゃから見下されています。しかし、子どもに長く愛されていれば、いつか本物になれると聞きます。ビロードうさぎは自分も本物になりたいと願います。
子どもとおもちゃの心温まるおはなしです。石川桃子さん訳の文章が読みやすく、情景やうさぎの気持ちが伝わってきます。中~高学年の子どもたちにおすすめです。
「ちいさなろば」 ルース・エインズワース
ひとりぼっちのろばが、自分のところにもサンタクロースが来てくれるのだろうかと心配します。
そこへサンタクロースがやってきて、傷ついたトナカイのかわりに手伝ってほしいといわれます。
仕事をやり切って、誰かの役に立てたろばの喜びが伝わってきます。しずかにすすむ温かい物語で、心が落ち着いて優しい気持ちになります。
「おおきいツリー ちいさいツリー」 ロバート・バリー 大日本図書
ウィロビー邸にクリスマスツリーが届きます。しかし天井につかえてしまったので、先をちょん切ります。それを小間使いがもらって、また大きすぎて先っぽを切って庭師へ。次々に幸せを運ぶ様子がコミカルで心が温まります。
繰り返しの展開で幼い子どもも楽しめて、読み聞かせにぴったりの絵本です。
「ちいさなもみのき」 マーガレット・ワイズ・ブラウン 福音館書店
もみのきは、冬の間だけ掘りおこされてクリスマスツリーになり、病気の男の子と楽しく過ごしていました。3度季節が巡った冬、誰も掘りに来ないのでもみのきは男の子が心配になります。最後に、もみのきに幸せがやってきます。
登場人物の温かい想いが伝わってくる物語です。絵もおはなしにぴったりで、心に染みます。
「 急行「北極号」 」 クリス・ヴァン・オールズバーグ あすなろ書房
映画にもなったおはなしです。美しい絵で読みごたえがあり、ページをめくるたびに子どもたちが惹き込まれます。
サンタクロースを信じるものにだけ聞こえる鈴の音。読んでいる子どもたちの耳にはその音が届いているでしょう。
「きこえる きこえる ふゆのおと」 マーガレット・ワイズ・ブラウン 小峰書店
こいぬのマフィンは色々な冬の音に耳を澄ませます。静かな冬に聞こえてくる音。「なんの音だろう?」とわくわく想像しながら読めます。
「クリスマス・イブ」 マーガレット・ワイズ・ブラウン ほるぷ出版
なかなか寝付けない子どもたちが、クリスマスツリーを見に行くと、それはそれは素晴らしい飾りつけがしてあります。そして、家の外からは大人たちの歌声が聞こえてきます。
物語に入り込んでクリスマスイブのドキドキを味わい、子どもたちはじっと静かに聴き入ります。オレンジと黒の絵が印象的で、暖かさが伝わります。
「もみのき そのみを かざりなさい」 五味太郎 アノニマ・スタジオ
それぞれにクリスマスを迎える準備を促す言葉を楽しむ絵本です。視点がおもしろいです。
小学校中・高学年以上におすすめで、大人の心にも響く味わい深い絵本です。
「こねこのみつけたクリスマス」 マーガレット・ワイズ・ブラウン ほるぷ出版
「ちいさな曲芸師バーナビー」 バーバラ・クーニー すえもりブックス
「自分自身を表現できる「曲芸」を見つけたい!」と希望をもらえます。子どもが大きくなってからも読んでほしい一冊です。
「ふたりの雪だるま」 M.B.ゴフスタイン すえもりブックス
詩人の谷川俊太郎さん訳の本です。
兄弟で楽しく雪だるまを作りましたが、ひとりぼっちで暗い中で立つ雪だるまがかわいそうになります。寂しくないように、お父さんともうひとつの急いで雪だるまを作っていると、ごみや落ち葉がついてしまいます・・・それを素敵な表現に例えるところがじーんとしました。登場人物の顔が描かれていないので、表情を想像しながら読めます。
「クリスマスアルファベット」 ロバート・サブダ
アルファベット順にクリスマスに関するものが飛び出す仕掛け絵本。白一色になっていて、子どもたちの想像力を引き出してくれます。美しい仕掛けの動きにわくわくしながらアルファベットを学べます。子どもに、ずっと楽しめるように、優しく扱ってねとお願いするとちゃんと守ってくれます。
「クリスマス事典」 あすなろ書房
「どうしてクリスマスに飾りつけをするの?」「サンタクロースはどうして赤い服?」「南の国はクリスマスがあるの?」など、クリスマスに関する素朴な疑問に、くわしく分かりやすく答えてくれます。
小学校低学年も理解できる文章で、大人が読んでも勉強になります。ヨーロッパの文化を知るきっかけにもなります。美しい写真もあってわくわくしながら楽しめます。
子どもたちが成長できる体験に
クリスマスに向けて、飾りつけをしたり、クッキーを作ったり、家族で一緒に準備をすることで、子どもたちが自分にも役目がある、価値のある存在だと実感できますね。
江戸時代には、大人は自分の職業と、地域での役目があったそうです。各自がボランティアをすることで助け合って生活が成り立ってしました。
その役目はお祭りで絆を強めたそうです。子どもたちは幼いころからお祭りに参加することで、大人の役目を知っていきます。そして地元愛が深まり、大人になって自分の役割を果たすことが当たり前に思うようになるそうですよ。
子どもの頃から教えることが大事なのですね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。