いよいよ新年度が始まりますね。先生方も準備でお忙しいことと思います。
デジタル化が進み、本を読む子どもが減っている今、「読書の習慣を身につけてほしい」と願っている先生も多いのではないでしょうか。
読書には子どもたちの脳や心の発達、人間関係にも良い影響があります。
✔ 語彙が増え、理解力がアップ!
✔ 人間関係のトラブルが減る!
✔ 想像力が育まれ、思いやりの心が育つ!
✔ 悩みやコンプレックスが和らぐ!
今回の記事では、 「本って楽しい!」と思える学校図書館づくり の工夫や取り組みをご紹介します。
子どもたちと本との素敵な出会いを生み出し、読書の習慣を身に着けるサポートのヒントになれば幸いです!
本を手に取りやすくする工夫
子どもたちが本に親しめるようにするには、ちょっとした工夫が大切です。
図書館の案内図を掲示する
入口に大きく掲示して、子どもたちが自分で探せるようにしましょう。
さらに、案内図を印刷して配布し、それを持って館内を巡る時間を設けるのもおすすめです。
イラスト入りの地図にすれば、楽しく探検気分で本を見つけられます。
書架にも分類ごとのイラストを貼ったり、天井から吊るしたりすると、より分かりやすくなります。
学年別に「教科書に出る本」「関連本コーナー」を作る
調べ学習のときに役立つだけでなく、
低学年の子が「お兄さん・お姉さんの本」を読んでみたくなったり、
高学年の子が懐かしい気持ちになったりして、本への興味が広がります。
話題の映画・イベントに関連する本を展示する
映画や博物館、美術館の話題が盛り上がっているときに、
そのテーマに関連する本を並べると、自然と手が伸びやすくなります。
新聞記事を掲示する
子どもたちが興味を持ちそうな記事を選び、掲示しましょう。
カラー写真のあるものなら、より目を引きやすくなります。
本棚を整えて「探しやすく、出し入れしやすく」する
✔ 背表紙が日焼けして読めなくなった本は、タイトルを印刷して貼り直すとよいでしょう。手書きでもOK!
✔ ぎゅうぎゅう詰めの本棚は、取り出しにくく敬遠されがち。学級文庫に回すなどして、余裕をもたせましょう。
ちょっとした工夫で、子どもたちが自然と本に手を伸ばす環境を作れます。
「どの本を読もうかな?」とワクワクする図書館を目指しましょう!
児童生徒との信頼関係を大切に
子どもたちが安心して本を借りられるよう、プライバシーに配慮しましょう。
特に、図書委員が貸出作業をする場合は、「どんな本を読んでいるかは個人の大切な情報」であることを事前にしっかり伝えておくことが大切です。
また、本を読むことが「学力アップ」につながるのは確かですが、それを強調しすぎると、読書が義務のように感じられてしまいます。
「楽しいから読む」「知りたいことがあるから読む」—— そんな気持ちを大切にできる図書館を目指しましょう。
読書を楽しめるイベント
読書週間などに向けて、子どもたちが本を楽しめるイベントを企画しましょう。
実際に行った取り組みを紹介します。
本を使ったクイズ大会
「この本からクイズを出します!」と事前に告知し、近隣の図書館に協力を依頼して、その本を取り寄せます。
子どもたちはクイズに挑戦するために、本を読む楽しさを体験できます。
先生のおすすめ本コーナー
先生方に好きな本をインタビューし、本と先生の顔写真、コメントを掲示します。
「先生が好きな本、読んでみたい!」と興味を持つきっかけになります。
上級生が下級生に読み聞かせ
5・6年生などの高学年や、きょうだい学級の上級生が下級生に読み聞かせをするのもおすすめです。
少人数の縦割り班で実施するのも良いですね。廊下や校庭など自由な場所で読み聞かせができて、温かい雰囲気の中で交流ができます。
ブックトークやストーリーテリング
プロの読み聞かせボランティアや図書館司書に、ブックトークやストーリーテリングをお願いすると、子どもたちが「次はどんな本を読もう?」とワクワクします。
子どもたちにとって本選びは意外と難しいもの。
図書館司書や読書ボランティアに相談できる場を作ると、本との出会いが広がります。
本と出会い、成長できる図書館に!
子どもたちの読書離れが進んでいるのは、避けられない現実かもしれません。
習い事やスポーツで忙しくなったり、YouTubeなどの動画に親しみ、長い文章を読むのが苦手になったりする子も増えています。
でも、本の世界には、動画にはない 「想像力を広げる力」 や 「心を動かす物語」 がたくさん詰まっています。
学校図書館は、子どもたちの学びを支えるだけでなく、心を落ち着かせる 「心のよりどころ」 にもなる大切な場所です。
子どもたちが本と出会い、成長できる図書館を一緒につくっていきましょう!