先日、TBSラジオの「宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど」で、盲導犬ユーザーのリアルな声が語られていました。
「しっかり訓練した盲導犬が側にいるなら、出かけるときも安心だろう」と思っていましたが、実際には困ることや知ってほしいことがたくさんあるそうです。
私自身知らなかったこともたくさんあり、「これはもっと多くの人に知ってほしい!」と思ったので、番組の内容をシェアします。
盲導犬について知っておきたいこと

盲導犬の主な仕事は
*道の角を曲がることを教える
*段差があることを教える
*障害物があることを教える(避ける)
の三つです。
盲導犬の役割は、あくまで盲導犬ユーザーの歩行をサポートすることです。
盲導犬ユーザーは、自分の頭の中にある地図をもとに盲導犬へ指示を出しています。
盲導犬はカーナビのように目的地まで案内するわけではありません。
そのため、道を尋ねられたときに盲導犬に向かって「ワンちゃん、この道をあっちに行くんだよ」と教える方もいるそうですが、親切な気持ちはありがたいものの、ユーザーが困ってしまうことがあります。
道を聞かれた際は、盲導犬ではなく、ユーザーさんに教えてあげてください。
ユーザーが困っていること

1.お店等の施設の利用を拒否される
盲導犬を連れていると、お店に入店を拒否されて困っている方がいます。
盲導犬は、健康管理や衛生管理がしっかりされており、敷物を持参するなど衛生面にも配慮しています。
そのため、法律でも「入店を拒否してはいけない」と決められていますが、まだ広く知られていないのが現状です。
2.盲導犬は信号を理解できない
盲導犬は、信号のある場所では立ち止まりますが、それは段差があるためであり、信号の色を理解しているわけではありません。
ユーザーは、車や歩行者の音を聞いて赤信号か青信号かを判断しています。
もし信号の近くでユーザーさんを見かけたら、「青になりましたよ」と声をかけてもらえると助かります。
3.声をかけられると困るタイミングもある
ユーザーさんに声をかける際は、タイミングが大切です。
リズムよく歩いているときに「何かお手伝いしましょうか?」と呼び止められると、かえって困ることがあります。
声をかけるべきかどうか、まずは様子をよく見て判断することが大切ですね。
4.悪気の無い言葉に傷つく
何気ない言葉が、ユーザーさんを傷つけてしまうことがあります。
例えば、近くにいるお子さんが「あのワンちゃん、何してるの?」と尋ねたとき、大人が「目の見えない人を助けているんだよ」と答えると、悲しい気持ちになるそうです。
悪気はなくても、「目の見えない人」という言葉に傷つくことがあります。
そんなときは、「あとで教えてあげるね」「ワンちゃんはお仕事中だから、邪魔しないようにしようね」と子どもに伝え、そっとその場を離れるなどの配慮が大切ですね。
5.盲導犬がかわいそうと言われる
理解してほしいこと、お願いしたいこと

1.触ったり、食べ物を与えたりしないで欲しい
盲導犬は仕事中、ユーザーの指示に集中しています。
その集中を妨げると、ユーザーにとって危険が生じることがあります。
そのため、絶対に触ったり、食べ物を与えたりしないようにしましょう。
2.盲導犬の名前を聞いたり呼んだりしないで欲しい
盲導犬は訓練の中で「名前を呼ばれると褒められる」という経験をしているため、名前に強く反応します。
歩いている最中に他の人が名前を呼ぶと、盲導犬がそちらを向いたり、駆け寄ってしまうことがあります。そうなると、ユーザーの指示が正しく伝わらなくなり、危険につながることもあります。
3.特別視をしないで欲しい
ユーザーの方々は、「盲導犬と一緒にいることを、生活の中の自然なこととして受け入れてほしい」「やさしく無視をして見守ってほしい」と願っています。
誰でも、街中や公共の場でジロジロ見られたり、偏見をもって冷たい視線を向けられたり、過度に避けられたりすると傷つきますよね。
盲導犬ユーザーも同じです。
本当の意味での「配慮」は、特別扱いするのではなく、自然に接し、必要なときに適切なサポートをすることだと思います。
理解や思いやりが助けに
周囲の人が盲導犬について知り、理解を深めることが、盲導犬ユーザーの大きな助けになります。
一人ひとりの優しさや思いやりが広がり、社会全体で支え合えるようになることを願っています。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。