入学の季節が近づいてきました。
今春に一年生になるお子さんをお持ちの保護者の方は、楽しみな反面、不安な気持ちもありますよね・・・
「学校でちゃんと先生の言うこと聞けるかな」 「友達とうまくやっていけるかな」 「授業についていけるかな」という心配もあるかと思います。
今回は、小学校での生活や学習に備えてやっておきたいことを紹介します。
学校生活や学習を楽しくスタートできるように、できそうなことから少しずつ取り組んでみてください。
生活に関すること
時間を守って行動できるようにする
小学校の入学に向けて、時間を守って行動する習慣を身に着けることが大切です。
日常の中で、時計を見て時間を意識できるように声をかけていきましょう。
「9時に家を出るよ。早く準備できたら9時まで遊んでいいよ。」
「長い針が2になるまでに着替えられるかな?よーいどん!」
というふうに、ゲーム感覚でやってみたり、時間より早くできたときの楽しみを用意すると楽しく取り組めます。
着替えなどの身支度を自分でできるように練習する
入学前に、大人の手を借りずに自分で身支度をできるように練習しておくことをおすすめします。
小学校では、体育の時間に体操服や靴を履き替えたり、給食の時間にエプロンを身につけたりします。
体操服や上靴、エプロンを袋から出し入れできるように練習しておきましょう。
また、自分で服を着替えて、脱いだ服を畳むくせをつけておくといいです。
「違う!こうでしょ!」「もっとはやくしなさい!」と言いたくなるかもしれませんが、ゆっくり少しずつできるようにしていけば大丈夫です。
手を貸したくなってもぐっと我慢しましょう。
できたことをほめて「自分でできた!」という自信を持たせることが大切です。
自分の思っていることを伝える
友達とのかかわりの中で、子どもが自分の気持ちを伝えられるようにすることが大切です。
日ごろから、子どもが思っていることや、したいと思っていることを聞くように心がけていきましょう。
子どもの言葉に耳を傾けていくと、伝えようという意識が高まります。
小学校では、クラスの人数が増えて様々な性格の友達と関わることになります。
友達と関わる中で、子ども同士けんかすることはよくあるものです。
そんなときに、相手に暴言や暴力で攻撃するのは絶対にしてはいけないことです。
また、逆に萎縮しすぎていつも相手に流されてしまうのもよくありません。
そんなとき、「アサーティブコミュニケーション」を使って自分の気持ちを伝えると、気持ちよく相手に伝わりやすくなります。
たとえば、並んでいて順番を抜かされたときの伝え方を考えてみます。
①事実を伝える
「今、私が先に並んでたんだよ。」
②穏やかに自分の気持ちを伝える
「先に並んでたのに、抜かされてびっくりしたよ。」
③相手にどうなってほしいのかを伝える
「順番は守ってほしいな。」
このように、「こんなときどうする?」という場面をあげて、家族で練習してみることをおすすめします。
学習に関すること
話を聞く習慣を身に着ける
小学校では、先生の話を聞いて理解する場面がたくさんあります。
座って話を聞く習慣を身に着けることが大切です。
そのために、耳だけでも理解できる本の「おはなし」を聴かせてあげるのがおすすめです。
おはなしは、子どもがその世界に入り込んで聴きやすく、集中力が身に着きます。おはなしの語り聞かせについてはこちらの記事で紹介しています。
はじめはちゃんと理解できていなくても、座って静かに聴けたことを褒めましょう。
「静かにおはなしを聞けた」という自信と成功体験を持つことが大事です。
親子の楽しい時間にしてくださいね。
机に向かって集中する
小学校での学習に向けて、机に向かって集中して取り組む習慣をつけることをおすすめします。
家庭学習を身に着けることにもつながります。
まずは、子どもの好きなことに取り組むのがおすすめです。
好きな絵本や図鑑、お絵描き、ぬりえ、パズル、めいろ、まちがいさがしなど・・・
子どもが集中できるものを見つけるといいです。
10分ほどでいいので、楽しく机に向かう時間をとって、少しずつ続けていきましょう。
文字を読んだり書いたりする
全部の文字を書けるようにする必要はありません。
文字に興味を持って、書きたい!読みたい!という意欲を育てることが大切です。
子どもの好きなものや、興味のあることに関する絵本や図鑑を読むと、文字を覚えやすいです。
また、自分の名前をひらがなで書く練習をしておくと安心です。
えんぴつを正しく持てるように意識すると、正しい持ち方が定着しやすくなります。
不安よりもワクワクを大切に
今回は、小学校の生活や学習に備えてやっておきたいことを紹介しました。
スムーズな登下校のための準備については、こちらの記事で紹介しています。
全部完璧にできるまでやらなければいけない!と気負う必要はありません。
できることから少しずつやってみて、「できた!楽しい!もっとやってみたい!」という体験を増やし、自信を持たせてあげてください。
「うまくできるかな」という不安な気持ちよりも、「楽しみだな」とドキドキワクワクする気持ちを育ててあげてほしいなと思います。
子どもたちは学校生活の中でも、間違えたりつまづいたりしながら成長していきます。
失敗したときや困ったとき、自分で助けを求めたり、解決に向けて考えたりして乗り越える力を育てることが一番大切です。
お子さんと一緒に保護者の方も楽しみながら、新しいスタートに向けて前向きに挑戦していきましょう。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。