小学校高学年になると、「本が好きでよく読む子」と「本が苦手であまり読まない子」にはっきり分かれてくるようです。
読書は世界を広げるきっかけになるので、本が苦手な子どもたちにも本の楽しさを知ってもらいたいですよね!
今回は、本が苦手でも夢中になれる高学年におすすめの科学絵本・写真絵本を紹介します。
好奇心をくすぐる科学絵本や写真絵本の読み聞かせは、物語が好きじゃない子も身を乗り出して聞いてくれます。
自然や科学など、身近なものに興味を持って視野を広げるきっかけになるので、ぜひ子どもと一緒に読んでみてほしいです!
「土の家」 小松義夫 福音館書店
世界の各地で、土で作られた家を写真で紹介している絵本です。
想像できるものもありますが、多くは想像を超えるものばかりで、大人でも驚きの声をあげてしまいます。
華やかではないけれど、力強い土の家。建物というより地球の一部のような家から、さまざまな事を感じられる絵本です。
「エジプトのミイラ」 アリキ あすなろ書房
永遠の命を信じていた古代エジプト人は、死者の魂が体に戻って来られるようにとミイラにしていました。遺体をミイラにする方法やお墓の説明が丁寧に書かれています。写真ではなく絵なので、恐怖感をやわらげてくれて読みやすいです。
古代エジプト人の死への考え方を知ることで、命について考えさせてくれる絵本です。
「ヒガンバナのひみつ (かこさとし大自然のふしぎえほん3)」 かこさとし 小峰書店
身近なヒガンバナの面白いひみつが満載で、自然のものに触れる好奇心を引き出してくれます。
ヒガンバナの呼び名は600以上もあるそうで、それぞれ意味が込められているのが興味深いです。実は毒が含まれていることにも驚かされます。
かこさとしさんの絵は親しみやすさがあって、読みやすい科学絵本です。
「どんぐりノート―ひろってうれしい知ってたのしい」 いわさゆうこ・大滝玲子 文化出版局
どんぐりの仲間を分かりやすいイラストと写真で1ページずつ紹介されていて、楽しく読めます。
どんぐりを使った工作や、料理のレシピも載っていて、すぐに試してみたくなります!どんぐりは一言では言い表せない個性があって魅力的です。
「バナナのはなし」 伊沢尚子 福音館書店
バナナが並んだ表紙に惹きつけられます。
バナナについて知らないことばかりで、大人もページをめくるたびに「へえ~」を連発してしまいます。バナナの筋にも役目があるのには、一番のおどろきでした。無駄なものはないのですね。
種のないバナナがどうやって増えていくのか、ぜひ読んでみてくださいね。
身近なものを観察して疑問をもって、新しい発見ができる楽しさを教えてくれます。
「トマトのひみつ」 山口進 福音館書店
トマトにどんなひみつがあるのだろうと、子どもたちも興味津々で聞いてくれます。すぐにトマトを観察したくなる写真絵本です。
トマトには、虫を寄せ付けない力があります。それを知らずに寄ってきてしまうクモ。クモはえさにありつけなくなってしまします。でもちゃんと解決するのでホッとします。
合わせてトマトの成長を描いた「しょくぶつ・すくすくずかん5 トマト」も読むとトマトについて詳しい知識が得られます。
「カレーライスがやってきた」 森枝卓士 福音館書店
カレーは一体どこから日本に来たのかな?疑問を持った作者は、カレーの本場のインドとイギリスへ行きます。色々なカレーを食べることで、カレーの歴史を解明していきます。さまざまなスパイスや調理方法も紹介してあります。
他国の歴史や文化に触れて、考えるきっかけをもらえる絵本です。
「こいぬがうまれるよ」 ジョアンナ・コール 福音館書店
幼い女の子の目から見た生まれたての子犬の成長を追った写真絵本です。
赤ちゃん犬の目があいて、耳の穴が開いてきて、だんだんと成長する姿を、子どもたちは愛おしそうに見てくれます。自分の手で触っているかのように、写真一枚一枚に子犬の体温や柔らかさを感じることができます。
女の子の気持ちに寄り添って、命の大切さを感じられる絵本です。
「いもむしのうんち(ふしぎ発見シリーズ6) 林長閑 アリス館
いもむしはゆっくりと移動するので、見つけることが簡単な虫ですね。ベランダのハーブをむしゃむしゃ食べていてびっくり!どこからきたのだろうと思いました。
そんないもむしは、食欲旺盛でうんちをたくさんします。うんちに着目して幼虫の成長を紹介している写真絵本です。いもむしを観察してみたくなります。
「視覚ミステリーえほん」 ウォルター・ウィック あすなろ書房
表紙の写真からもう不思議が始まっています。
これはどうなっているのだろうと、トリックを想像する楽しさがあります。答えが分かっても、何度でも楽しめます。
自分が絵本の中に入り込んで、不思議な世界にいるような気持ちになれます。
他にも、物語に夢中になれる高学年向けの絵本をこちらの記事で紹介しています。
視野が広がり、命を大切にする心を育てる
科学絵本や写真絵本は、身近なものへの興味や関心を広げてくれたり、命や自然の大切さを考えさせてくれたりします。
読み聞かせの本に選んだり、子どもたちに勧めたりしていただけたら嬉しいです。
子どもたちに本の楽しさを伝えるきっかけになれば幸いです。