伝わる通知表所見にする4つの工夫ポイント 例文を使って解説

先生向け

通知表の所見は、手間も時間もかかり、先生方にとって大変な作業だと思います。

その苦労には、先生方のこんな思いがつまっているのではないでしょうか。

「子どもが自信をもって、やる気を伸ばす所見にしたい。」

「保護者にとっては子どもの様子が分かり、安心を与えるものにしたい。」

でも、どう書いたらいいの?この文章で伝わるのかな?と頭を悩ませることも多いかと思います。

今回は、所見を作成する中でのお悩みを解決する4つの工夫ポイントを、文例を交えながら紹介します。



お悩み①「文章が分かりにくくなってしまう・・・」

詳しく書こうとしていると、ついつい文章が長くなり、分かりにくくなりやすいです。一文を短くして、主語と述語を分かりやすくしましょう

また、専門用語など難しい言葉を使わないように、誰が読んでも分かる言葉にすることが大切です。

 

お悩み②「学習につまずいている子への所見はどうしたいいの?」

成果よりも、子どもの努力の過程を評価することが大切です。

「〜が課題です」「~は努力が必要です」のような記述だけになると、できない子を評価する文が少なくなり、子どものやる気を削いでしまいます。

学習のつまずきがある子へは、力していることや、前向きに取り組んでいることを評価して励ますことが大切です。

(例)「九九の全ての段を覚えることを目標に3学期も指導していきます」

↓(全部覚えられていない子も評価できるように)

「九九を何度も唱えて練習し、〇の段まで覚えることができました。」

 

お悩み③「学校で過ごす様子が伝わりにくい・・・」

 周りの友達との関わりが分かる文章を入れると分かりやすいです。

 保護者の方は、「うちの子、友達とうまく関われているのかな?」「自分の意見を言えてるのか心配。」「他の子に迷惑かけていないだろうか・・・」など、自分の子どもが周りの友達とどう関わっているのか気になっています。

学習面、生活面の様子に一文でも付け加えるとより伝わりやすくなります。


(例)

自分の意見をはっきりと友達に伝え、友達の意見もよく聞いて「いいね!」と認めていました。

「どの学習でも積極的に発見したことを発表し、周りの友達に「すごい!」とほめられていました。

「素早く掃除に取り組む姿は、周りの友達のお手本になっていました。

 

お悩み④「所見に心がこもってないように感じる・・・」

 子どもの学習や行動の実態だけを書いていると、「~できました。」「~していました。」ばかりの分になり、心がこもっていない文章になってしまいがちです。

 そこで、教師の意見を添えることで、温かみを感じる文章になります。

(例)「友達に自分から元気よく挨拶していました。」→「友達に自分から元気よく挨拶する姿は見ていて気持ちがいいです。

「計算を出来るようになるまで何度も練習しました。」→「計算を出来るようになるまで何度も練習する粘り強さがあります。



心がこもった通知表で、子どものやる気を伸ばし、保護者との信頼関係を築けるようにしたいですね。

 

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