脱・過干渉!子どもの自己肯定感を高める『待つ力・聴く力』

子育て

こんにちは。元小学校教師のぽよみです。

教師をしていた時に、保護者の方から「つい子どもに口うるさく言ってしまうんです。これって過干渉なんでしょうか。」という相談をされたことがありました。

子どもに対して「ちゃんと○○しなさい!」「どうしてできないの!」と、ついつい口を出し過ぎてしまうこと、ありますよね。

「口うるさく言って干渉し過ぎるのはよくない」とは思っているけど、子どものことが心配でやめられないという方は少なくないようです。

今回は、過干渉がよくない理由子どもの自己肯定感を高める「待つ力」と「聴く力」について解説します。

過干渉がよくない理由

そもそもどうして過干渉はよくないのでしょうか。

保護者が過干渉に接すると、子どもは「期待に応えられない自分はだめなんだ」と感じて、自己肯定感が下がってしまいます。

すると、人の評価が気になって失敗を恐れて自ら行動する自主性がなくなってしまいます。

また、「私はダメな人、この人もダメな人」と自分や相手に対して否定的な見方をするようになり、うつ病になりやすい悲観的な考え方になってしまいます。

このように、過干渉に接すると子どもにたくさんの悪影響を与えてしまいます。

「でも、言わないと子どもは分かってくれないのにどうしたらいいの?」と悩んでしまいますよね。

そこで大切になってくるのが、これから紹介する「待つ力」と「聴く力」です。

子どもの力を信じて「待つ力」

まずは、子どもは「よくなりたい」「できるようになりたい」と思っていることを信じて待つことが大切です。

「○○しなさい!」「○○したらダメ!」は繰り返し言わず1度だけにします。

繰り返し言うと、子どもは保護者が言うことを聞き流したり、反発したりするようになるので逆効果になります。

毎日10回繰り返し言うよりも、一度言ったらできるまで待つ方が効果的です。

まず、子どもの目を見て「○○しようね」「それはやめてね」と短い言葉で一度だけ伝えます。

子どもが行動に移すのに時間がかかっても、嫌がっても、できるまで辛抱強く待ちます。

できた時に、「自分でできたね、お母さん嬉しいな」「分かってくれてお父さんは嬉しいよ」というふうに私メッセージでほめるようにします。

ほめることは、子どもの脳に良い影響を与えることができます。ドーパミンを分泌させ、集中力・注意力をあげて衝動性を抑える効果があります。

辛抱強く待つことは、じれったくとても難しいことですが、これを続ければ子どもの意志で行動できるようになっていきます。

自分の力で解決させる「聴く力」

聴く子どもは、保護者に自分の話を聴いてもらえたら、「自分が認められた、分かってもらえた」と感じて安心します。

まずは口を挟まず静かに聴くことが大切です。

つい子どもの話の結論を急いで、

「それならこうしたらいいでしょ。」

「だからこうしなさいって言ったでしょ!」

「そんなことで落ち込まなくていいよ、元気出しなさい!」

などと口を挟んでしまいたくなるかもしれません。

すると子どもは「自分の気持ちは聞いてくれないんだ・・・」と感じて本音を話したくなくなってしまいます。

そこで、大人が自分の気持ちに共感してくれると、子どもは自分で解決しようと踏み出すことができます。

「それは悔しかったね。あなたはどうしたいの?」

「惜しかったね。次はどうしたらうまくいくかな?」

というように、子どもに共感して解決方法を見つけられるように導きます。

自分で決めることを積み重ねると、自信をもって行動する力が身に付いていきます。

肩の力を抜く魔法の言葉

過干渉になってしまうという保護者の方は、「子どものことは親の責任だから、自分がきちんとしなければ」と一生懸命な方ばかりだと思います。

そんな時、「まぁ、いっか」という言葉を使ってみてほしいと思います。

言ってもすぐにはできないけれど「まぁ、いっか」

失敗したけれど「まぁ、いっか」

「保護者の私がきちんとしていれば・・・!」と、全部親の責任にして考える必要はありません。

「あなたのことだから、自分で頑張ろうね」と子どもに任せることも必要です。

たとえ失敗したとしても、その体験は子どもにとって大切な学びになるのです。

その度に、「次はどうしたらいいかな?」と保護者が一緒に考えていけば、子どもは失敗から自分で学び、行動できるようになっていきます。

必要以上に干渉せずに見守り、子どもが望んだらサポートする姿勢でいることが大切です。

そうすることで子どもは自立する力をつけていくことができます。

保護者の仕事は、子どもに失敗のない完璧な人生を歩ませることではなく、自分の力で問題解決しながら歩んでいくサポートをすることです。

肩の力を抜きながら子どもの自立を支えていきましょう。

少しでも参考になれば幸いです。

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