「甘えさせて大丈夫?」子どもの自立に必要な甘えの見極め方と対応法

子育て

『いつも「ママと一緒がいい」とくっついてくる』

『一人でできる年齢なのに、「ママがやって」と駄々をこねる』

そんなようすの我が子を見て、「こんな調子で大丈夫?」「甘えさせたらわがままになってしまうかも・・・」と悩んでいらっしゃる保護者の方は多いのではないでしょうか。

今回は、幼児期~小学校低学年の保護者の方に向けて、子どもに必要な甘えの見極め方と、自立を支える対応法を紹介します。

「甘え」は子どもの自立を支えている

子どもを甘えさせてしまうと、「わがままな子、だらしない子になってしまうんじゃないか」とマイナスに考えている方は多いと思います。

実は、「甘え」は子どもが自立していくために必要な「アタッチメント」なのです。

「アタッチメント」とは、不安なことがあると、子どもが信頼できる特定の人と触れ合って安心感を得ることです。

子どもは、「安全基地」である保護者の大人をより所にして、自立に向けた練習をしながら徐々に自分の世界を広げていきます。

大人にそばにいて欲しがるのは甘えではなく、自立を支えるために必要なことなんだと考えて受け入れてあげたほうがいいのです。

受け入れたほうがいい「甘え」と対応法

  • 寂しいときにだっこしてほしい、手をつないでほしいなど身体接触を求めるとき
  • 話を聞いてほしがっているとき

スキンシップをしたり、子どもの話を聞いたりする時間を意識してとると、子どもの安心感で満たすことができます。

でも、「忙しいときに限って甘えてきて困る」「疲れていてそんな余裕がない」という保護者の方も多いと思います。

忙しくて受け入れるのが難しい場合は、「一緒にいたいんだね。」「聞いてほしいんだね。」と気持ちを受け止めて、「今手が離せないから後でもいい?」と聞きます。

必ず後から時間をとって、「さっきは我慢してくれたんだね。ありがとう。」声をかけて、子どものお願いを聞いてあげましょう。

  • 思い通りにならなくて泣きだしてしまうとき

不安な時、悲しい時、誰かにそばにいてほしいと感じるのは、何歳になっても必要なアタッチメントです。

「うまくできなくて悲しかったね。」「本当はこれがしたかったんだね。」などスキンシップしながら声をかけて、子どもの気持ちに共感してあげることが大切です。

保護者がどんな時も自分を見捨てないでくれることを子どもが実感できると、心の落ち着きを取り戻して自立に一歩踏み出せます。

  • 子どもが恥ずかしがって他の人に声をかけられないとき

恥ずかしくて挨拶ができずもじもじしてしまったり、友達に「遊ぼう」と言えなかったりする場面があるかもしれません。

そんな時は、「一緒にこんにちは!って言ってみようね。」「一緒に遊ぼうって言ってみよう。」と言ってあげるといいです。

親が代わりに挨拶したり、友達にお願いしたりはせず、「一緒にやってみよう」と言ってあげることで子どもは勇気を出すことができます。

「こんな調子で保育園や幼稚園、学校でもちゃんとやっていけるの?」と心配な方もいると思います。

子どもたちは、園や学校で自立するためにバランスをとるために、一番信頼している保護者に甘えているのです。

そこで安心感を得られると、子どもは自立する力を蓄えることができます。

制限したほうがいい「甘え」と対応法

  • 「食べさせて」「着替えさせて」など一人でできることを「ママがやって」とせがむとき
  • 「これがほしい!これ買って!」とせがむとき

「やってほしいんだね。でも忙しくてできないよ。」

「ほしいんだね。でも買ってあげるのは週に1回って約束しているから、また来週ね。」

というように声をかけて、子どものしてほしい気持ちを受け止めて、出来ない理由を伝えます。

子ども自身が「ママにしてほしい。でもできないんだ。」「買ってほしいけど、今日はダメって約束しちゃった。」と葛藤し、自分で考える練習をすることが大切です。

葛藤し、考えることを繰り返すと、徐々に自分で行動できるようになっていきます。

また、「毎日一人ですること」や「おもちゃやお菓子を買ってあげる日」など、子どもと話し合ってルールや約束事を決めておくのも大切です。

自立へ大きく踏み出せるように

子どもが不安なときには、そばにいてスキンシップをしたり話を聞いたりすることで安心感を与えてあげることが大切です。

十分に安心感で満たされた子どもほど、「私は愛されているんだ」と感じるので、心が安定して自立へ大きく踏み出すことができます。

正しく「甘え」を受け入れて、子どもの自立を支えていきましょう。

タイトルとURLをコピーしました