子どもの「試し行動」に困ってる先生へ 今すぐできる対応法を紹介します

先生向け

こんにちは。元小学校教師のぽよみです。

クラスの子どもが、教室で立ち歩いたり、暴言をはいたり、友達にちょっかいを出したりすること、ありますよね。

注意しても反発したり、エスカレートしたりして、どう対応したらいいのか悩んでしまう先生も多いのではないでしょうか。

そういった行動には、わざと注目を集めて担任の先生の反応を試したいという気持ちが隠れていることがあります。

今回は、「試し行動」をする子どもへの対応法と信頼関係を築いていく接し方を紹介します。



威圧的に叱るのはダメ

やってはいけない対応は、威圧的に強く叱ってやめさせようとすることです。

それで子どもが言うことを聞いたとしても、恐怖を感じて一時的に従っているだけで、子ども自身は何も学ぶことができません。

適切な指導は、子どもを言い負かして教師の意見を通すことではないのです。

子どもが心から自分を変えようと思える指導に大切なのは、「この先生は自分を正しく導いてくれる」という信頼関係を築くことです。

試し行動をする子どもたちは、先生が自分を認めてくれるかどうか不安な気持ちでいます。

先生が子どものことを大切に思う気持ちを伝えることがとても重要です。

試し行動をする子どもへの対応法

減らしたい行動には、穏やかに繰り返し指導する

ケガや事故につながったり、他の人を傷つけたりする行動でなければ、強く叱る必要はありません。

近くに行って目を見て、「それは○○だからやめよう。」と毅然とその行動がだめな理由を伝えます。

そして、「今は○○しよう。」と、今することを丁寧に伝えます。

言って聞かなくても、感情的に怒らないようにします。

感情的になってしまうと、子どもはこの行動で気をひくことができると思って、また繰り返してしまいます。

子どもが行動に移すまで根気強く、繰り返し穏やかに伝えます。

行動に移せたらすぐほめるようにしましょう。

子どもとの距離感を保ち、教師が主導権をもつ

こちらの話を聞いてほしいときは、教師が主導権をもって話すことが大切です。

試し行動をする子どもは、あえて教師を困らせることをして気をひこうとしているので、

注意されても真剣に話を聞いていないということがよくあります。

行動をやめさせたいときは、「今は真剣な話をしている」ということを子どもに分かるように話す必要があります。

近い距離でベタベタしてくることもありますが、距離感を保って毅然とした態度で接するようにしましょう。

子どもが気をそらそうとして話しかけたり、ちょっかいを出したりしてきても流されないようにします。

「今は先生の話を聞いて。」とまっすぐ子どもの目を見て伝え、話を聞くようになるまで待ちます。

子どもが話を聞く態度になったら、低いトーンの声で話し、真剣さを伝えることが重要です。

子どもが感情的になっても流されない

大人がカチンとくるような言葉を言ってくる子どももいると思います。

そこで一緒になって感情的に言い返すと、子どもはますます興奮して暴言がエスカレートします。

挑発に乗らないように、気持ちに余裕をもって切り返しましょう。

例えば「うるさい、ババア」「どっかいけ!」と言われたら、

「そうだね。先に生まれたから○○さんよりはババアですよ。」

「そっか~、残念だけど○○さんが心配だから一緒にいるしかないなぁ。」

などと、落ち着いたトーンで切り返します。

子どもは、大人が挑発にのってこないと分かると、肩透かしをくらった気持ちになり、一旦落ち着きます。

子どもが落ち着いてから、こちらが伝えたいことを穏やかに伝えると、言葉が子どもの心に入りやすいです。

どんな時も冷静に話し合う姿勢を崩さないことが大切です。

つい我慢できずに感情的に怒ってしまうというときの対処法や、建設的な話し合いができる伝え方については、こちらの記事で解説しています。

出来ていることに注意をむける

先生の反応を試す行動をする子どもには、「先生に自分のことを認めてほしい」という気持ちがあります。

その子が頑張っているとき、友達にやさしい言葉をかけていたとき、素直に謝れたときなど、よい行動を積極的に見つけてほめることが大切です。

「よく頑張ったね。次もこの調子でがんばろう。」「友達にちゃんと謝れたのは素敵だね。これからもさっきみたいに話したら分かってくれるよ」

というふうに、次につなげて励ますことで「これからも先生は自分を見てくれている」と感じることができます。

先生に見守られ、認められていると子どもは安心して、「もっと頑張ろう」と思うことができます。



うまくいかないのは成長するチャンス!「根気強く」をモットーに

「何度も言ったのにダメだった・・・」「素直に聞いてくれなかった」ということもあると思います。

そんなときには落ち込まず、「次はこういう言い方にしよう」とその子に応じて工夫していくことが大切です。

子どもに合わせて方法を変えていくことで、自分が教師として成長するチャンスにもなります。

自分のことも子どものことも否定せず、必ずその子にあった方法があると信じて向き合い、時間をかけて信頼関係を築いていきましょう。

先生が子どもを信じる気持ちは、必ず伝わります。

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