夏休みの宿題って毎年たくさん出るし、保護者の力が必要なときもあるので大変ですよね・・・
その中でも特に頭を悩まされるが「読書感想文」です。
文章を書くのが苦手な子どもたちは少なくありません。
「文章を上手に書けるようになってほしい。でも、どう教えたらいいのか分からない!」と頭を悩ませてしまう保護者の方も多いのではないでしょうか。
文章を書くことが苦手でも、やり方さえつかめば文章を書くことが楽しくなり、文章力が身についてきます。
今回は
- メモの仕方から構成までの手順
- 伝わる文章を書くポイント
についてご紹介します。
そもそも読書感想文ってどうして宿題にでるの?
本を読んで感じたことや、誰かに伝えたいと思ったことを文章にすることで、考える力や伝える力を伸ばすことをねらいとしています。
本を読んで作者や登場人物の気持ちを感じ取ることで、想像力を育てることにつながります。
そして、「わたしは〇〇と思った。」「ぼくなら〇〇と考える。」と言葉にすることで、自分なりの考えをもち、伝える練習になります。
また、相手に伝わるように意識しながら文章を書くことで、文章力や表現力が伸びていきます。
文章を通して自分の考えが読み手に伝わったとき、子どもは大きな喜びを感じ、自信をもてるようになります。
最初は上手に書けなくても、一生懸命取り組めば子どもの生きる力を育てる体験になります。
メモから構成までの手順
こちらのワークシートに沿って説明します。ぜひ参考にしてみてください。
読むこと・書くことが苦手なお子さんの場合は、大人が読み聞かせてあげたり、メモを書くのを手伝ったりする支援も大切です。
「ちゃんと書かせなきゃ!」と気負う必要はありません。
子どもにとって読むことや書くことが苦痛にならないように、
読書を通して子どもと会話を楽しむ気持ちで取り組んでいきましょう。
本を読みながらメモに書き出そう
まず、本の表紙や題名の第一印象を書きましょう。
「どんなおはなしだとおもう?」と問いかけて、子どもの言葉を引き出してあげましょう。
次は、本を読みながら心が強く動いた所をメモしていきましょう。
うらやましい、まねしたい、いやだ、腹が立った、涙が出た、などの強い感情を持った文をメモしていきます。
後から読み返しやすいように、本のページ数も書いておきましょう。
読み終わったら、どんな内容の本だったか簡単にメモします。
長くなりすぎないよう、短く簡単に書くことが大切です。
自分の考えを書き出そう
メモをした文章を読み返して、「こうすればよかったのに」「こうしてあげたい」「自分も同じようなことがあった」と思ったことを書き出しましょう。
全部ではなくてもいいので、書きたいと思ったことを箇条書きにしていきましょう。
最後に、この本を読んで自分が伝えたいことを考えます。
なぜそれを伝えたいと思ったのか自分の考えや体験をもとに理由を書くことで、
伝えたいことが読み手にしっかりと伝わる文章になります。
構成を決めて下書きをしよう
感想文の結論になる「この本を読んで自分が伝えたいこと」が決まったら、結論に向けてどう書き進めるかを決めます。
書き出したメモの中から、どの部分を書きたいかを考えて構成します。
構成するときの順番に決まりはありません。
書きやすい基本的な構成は「本の第一印象や本の紹介」→「心が動いた場面と自分が思ったこと」→「この本を読んで自分が伝えたいこと」の順番になります。
結論や本のテーマに関する自分の体験や考えなど、最初に伝えたいことから書き始める構成にしてもいいです。
重要なことを頭に持ってくる構成にすると文章にインパクトが出てきます。
構成が決まったら下書きを始めましょう。
原稿用紙に書こう
下書きができたら、原稿用紙に書きます。
失敗してはいけない・・・!と身構える必要はありません。
一度で仕上げることは難しいので、文を削ったり足したりしながら何回か書き直していくつもりで書いていきます。
「この文はやめておこう」と思って使わなかった文も、書き残しておくと後から使えることがあります。
難しく考えず、自分らしい表現を使って書きましょう。
伝わる文章を書くポイント
「すごい」「とても」を使わない
「すごい」「とても」は便利な言葉です。
しかし、この言葉は読み手によって思い描くことが違ってきます。
「とても重い」と書いてあったとします。
子どもと大人では想像する重さが違いますね。
例えば、「手がちぎれるほど重い」と書けば伝わりやすくなりますね。
「力が入って顔が赤くなるほどの重さ」とか「手がしびれて落としそうになった」など、具体的な表現を工夫しましょう。
読み手に伝わる表現に
日本国旗を説明するときに、どう表現しますか?
「周りが白くて真ん中に赤い丸があります」とした説明したとします。
日本国旗を見たことがない人が聞くと、赤い丸の大きさが分かりませんね。
周りの白の形を同じ丸だと想像するかもしれません。
「あまいりんご」と書きたいとき、どのくらい甘いのか、硬さはどうだったか、色や大きさを表現すると伝わりやすくなります。
「わたしの手より大きなりんごは、あまり赤くなくあまそうになかったけど、一口かじるとサクッとかたくて、すっきりとしたあまい果汁が口に広がりました。」
この方が読み手にイメージが伝わる気がしませんか?
自分らしい表現を大切に
子どもの「自分らしさ」が出ている文章は褒めましょう。
文法的に間違っていても否定せず、「わたしは、こうしたほうがいいと思うよ」と伝えるといいです。
いままでの経験を活かして、読み手の立場になって表現を考えるように導いてあげましょう。
丁寧な字で書こう
当たり前のことのようではありますが、読み手に読みやすく誤読を防止することを考えると大切なことです。
テストなどで、正解なのに字が正しく読んでもらえず×にされると損ですよね。
きれいな字ではなくても、丁寧に書くことが大切です。
まとめ
文章で伝える力は、進学しても社会人になっても必要な力になります。
文章力を身に着けるには、日頃から自分の言葉で話したり書いたりする習慣をつけることが大切です。
新しい発見があった時はその気持ちなど、日頃から感じたことをメモする習慣をつけると、自分の言葉で書き、伝える力が身についてきます。
こちらの本は、読書感想文で子ども自身の言葉で文章を書く力を育む手立てを紹介しています。
よかったら参考にしてみてください。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。