休みの日に、Amazonプライムビデオで「なんか面白い映画ないかな~」と探していると、
前に母が勧めてくれた「82年生まれ、キム・ジヨン」という映画を見つけました。
見てみると・・・見事に涙腺が崩壊して、涙と鼻水で顔がぐしゃぐしゃになりました(笑)
「82年生まれ、キム・ジヨン」は、子育てをする主婦の生きづらさを描いた物語です。
男性優先社会の韓国の物語ですが、日本でも共感の声が多く話題になりました。
生きづらさを感じる社会の中で、自分はどう生きたいかを考えるきっかけになりました。
この映画を見て、女性が生きづらくなる世間の声や、私自身の体験と重ねて考えたこと、考え方が変わったできごとをお話したいと思います。
女性が生きづらくなる世間の声
「主婦は気楽でいいね」
専業主婦って「楽でいいよね」と思われて、なんとなく世間から認められてないのを感じますよね・・・
家事や育児に奮闘する女性「キム・ジヨン」は、家の中でやることに追われ続けて、孤独で心が休まらない毎日を過ごします。
ちょっと外で一息つこうとお茶を飲んでいると、「旦那の稼ぎで暮らして良いご身分だな」と冷たい目を向けられ・・・
「分かるなぁ」と共感させられました。
主婦は家事や育児に奮闘しているし、悩みだって山ほどある。
でも、毎日頑張ってもお金になるわけではないし、評価されたり認められたりするわけでもない。
男性が家事や育児をしていると褒められるのに、女性が同じことをしても「それが当然」としか思われないのがモヤモヤしますよね。
家庭のことに専念していると「今は共働きが当たり前なのに」という目を向けられるのも嫌になります。
それに、家事や育児には休みの日が無いですよね。
休みの日は、特に家族のご飯の準備が面倒に感じます。
献立を考えてやっとご飯ができて、食べ終わったらすぐ後片付けをしないといけないという流れにうんざり!
しんどい時にお惣菜や外食に頼っても、それはつかの間の休息で、また次のご飯の時間がやってくる。
(ボタン一つでメニューを選んだら、全部自動で調理してくれる機械が欲しい!)
でもこういう悩みって、「妻は家事や育児ができて当たり前でしょ」と言われそうで、周りに話しづらいですよね。
「妻なら、母なら家庭のために尽くすべき」という世間の声って、古い考えだと分かっていても、いまだに重くのしかかっていて生きづらいなと感じることがあります。
「育児は妻がするべき」
子育てをしながら働く人は増えていますが、職場で理解が得られず悩んでいる人が多いと思います。
「子どもが生まれたら、女性はキャリアを諦めないといけない」という風潮はいまだに根強く残っていますよね。
ジヨンはこの問題に悩んで葛藤して、周りの声に苦しめられます。
誰かの妻や母になっても「自分自身」を一人の人間として認められたい。
やりたいことに打ち込んで、生き生きと輝く自分でいたいと思います。
でもやっぱり、働くために子どもの預け先を見つけるのは大変。
預けて働くことができても、「急に子どものことで仕事を抜けて職場に迷惑をかけるのはどうなんだろう」と気になってしまう。
結局「子どものことを考えて自分のことは我慢しきゃ」と諦めることになる。
表向きは「女性が働きやすい社会」と言われていても、まだ不公平感がありますよね・・・。
「結婚したら子どもを産むのが当たり前」
ジヨンは、夫の母から口癖のように子どもを産むことを急かされます。
子どもをもたない選択をすると、「この少子化の時代に子どもをつくらないなんて・・・」「親に孫を見せないなんて親不孝だ!」という声に悩んで、肩身の狭い思いをする人は少なくありません。
昔に比べれば、いろいろな生き方が浸透しているけれど、
やっぱり「子どもが居るのが理想の家族」という考えが残っていて、モヤモヤしてしまいます。
私には子どもは居ませんが、子どもが欲しいのかどうかは、答えを出せず悩んでいます。
母親になることに憧れはあるし、子育てをして子どもの成長を楽しく見守ってみたいと思うことはあります。
将来「子どもを産んでおけばよかった」と後悔したくない気持ちもある。
でも、子どもが社会に出るまで立派に育てる自信が無いというのが本音・・・
子どもが生まれたら、責任も悩みも心配事も増えるし、
「立派な母親でいなきゃ」というプレッシャーがずっとつきまとうんじゃないかと不安になります。
子どもをもつことへの不安を母に打ち明けると、「あなたたちの幸せを考えて選んだらいいよ!」と言ってくれて、救われました。
両親はきっと孫を楽しみにしていたと思うのですが、私の幸せを尊重してくれています。
夫も私の不安を理解してくれて、「授かりものだから、運にまかせるのがいいね」と話しています。
思い悩むよりは、神様に導いてもらうのもいいかなと思うようになりました。
生き方に悩む私を救ってくれた夫の一言
ジヨンが悩みながら現実と向き合って前に進もうとする姿を見て、自分も重なる部分があるなと感じました。
私は独身の頃に教師として働いていましたが、多忙な環境で体調を崩して、結婚を機に働き方を変えました。
自分で納得して選んだ生き方ですが、周りの友達と合って話していると、つい自分と比べて劣等感を抱いてしまいます。
ずっと仕事で活躍している友達を見ると、すごいな!と思うし、
子どもがいる友達を見ると、子育て毎日頑張ってて立派だな~と思います。
そんな友達がキラキラして見えて「それに比べて私って中途半端・・・」と落ち込んでしまいます。
ちょっと仕事で悩みができたら、それが頭から離れずイライラして余裕が無くなってしまうし、
ときどき、家事も何もかも面倒くさくなって無気力になってしまう。
「なんで私はみんなみたいに頑張れないんだろう・・・」と夫にグチをこぼしていると、
夫は私にこう聞いてきました。
「じゃあ、周りの人みんなからすごい!って言われるように、生き方を変えるの?」
そう聞かれて、はっとしました。
周りの人の人生は、自分には関係ない。
周りにどう思われようと、自分たちが一番いいと思う形を選べばいいんだと気づかされました。
「一歩踏み出そう」と希望をもらえる
生きづらさから抜け出すために「一歩踏み出そう」と前向きになれます。
全てが思い通りにはいかないかもしれないけれど、自分の意志で納得して生き方を選ぶのが大切だと感じました。
男女問わず多くの人に見てほしい作品です。
夫婦で一緒に見るのもおすすめです。お互いの悩みを本音で話すきっかけになると思います。
「82年生まれ、キム・ジヨン」を Amazonプライム・ビデオで見る
原作はこちらの本です。
韓国で社会現象になったベストセラーです。
映画版には無いジヨンの子どもの頃のエピソードや、ジヨンの母の苦労などが、さらに詳しく描かれています。映画と原作ではストーリーが違う部分があるので、両方楽しめます。
みなさんの心が少しでも軽くなることを願っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。